非日常を日常へ

新年度になり、子ども達の学年が1つ上がるのと同じように、
Gリーダーの学年も1つ上がった。
しかし、リーダーにとって1年目と2年目の違いは大きい。
それは、日帰り活動の年間を通した役割や、キャンプの企画運営に挑戦できる
権利を得るということだ。
具体的には、各活動の企画や当日の全員が集まる場での進行などを担う
プログラムディレクター、備品や食材管理だけでなく活動全体を支える
マネジメントディレクター、年間を通して子ども達を同じ班で担当する
年間グループカウンセラーなどだ。

1年目にはまずは活動を純粋に楽しんで、多くの人と関わって関係を作り、
ガイア自然学校という場所が居心地のいいものだと感じてもらいたいという想いがある。
2年目以降は、それだけでなく居心地のいい環境を作る側に成長していってほしいのだ。
受ける側から提供する側へ、受動的でなく主体性を発揮し、
自分のことだけでなく周りのことも考えて行動できるようになることを求めている

それがリーダーにとっての「子どもから大人になる」ということだと思っているからだ。


ガイアに何度も来てくれる子ども達にとっては、非日常の自然体験活動が日常になる。
それは毎年のキャンプだったり、毎月のガイアキッズだったり、
毎日のガイアの森のようちえんだったりと、頻度は違えど
それぞれが自然や人と触れ合う体験を積み重ねていく。
そして一人ひとりのタイミングで成長の芽を伸ばしていく。
例えば去年はスキーキャンプで初級斜面しか滑れなかった子が
今年は中級斜面を滑れるようになったり、
先月のガイアキッズは同じ班の子の名前を覚えてもいなかったけど
今月は名前を呼んで一緒に遊べるようになったり、
昨日の雨の森のようちえんではマッチで火をつけられなかったけど
今日は小枝も乾いていて火をつけてたき火で暖まれたりと、
体験を積み重ねるたびに変化し成長していく姿が見られるのだ


法人を代表する自分自身にとっても、ガイア自然学校は成長の場だ。
業務改善、人事マネジメント、リーダーシップ、カウンセリング、ファシリテーション、
仕組みづくり、危機管理などなど、あらゆることを学び続け実践していける環境だ。
10年前の自分と今の自分を比べると、知識や技術や経験はもちろん増えたが、
成長したとフィードバックしてくれる人はいないので思い込むしかない(笑)。


家庭や学校という日常だけでなく、ガイア自然学校という日常で
子ども達が大きく成長することを期待している

そのために、親や先生ではできない体験や環境を作り、
子どももリーダーもスタッフも育ちあう日々を今年度も生み出し続けたい。

【文:守屋謙】