ガイアのこだわり 

それは、人を尊重するということだ。

ガイアが大切にしていることの多くは、人を尊重するということが根底にあると感じている。
一人ひとりを尊重するから、「みんな一緒に」じゃなくて当然で、
自由にあそぼうというスタイルをとっている。
朝に各自のやりたいことを確認したり、ふりかえりでそれぞれの気持ちを感じることを積み重ねていって、
関係が作られていく。
自分自身の気持ちも大切にするし、他者も尊重する。
それは例えば、自分のやりたいことや思っていることに蓋をせず、
なるべく言葉にして周りに伝えようということだし、
相手の気持ちが言葉になるまで受容的な態度で待とうということだ。
また、子どもに対して言葉巧みに声をかけて、彼らを自分の都合でコントロールすることはせず、
対等な関係性でお願いをしようということを大切にしていることでもある。
こんな風に人と関わり、関係がつくれる人は、人に恵まれた人生を送っていけると信じている。

森のようちえんに通う子どもたちに対しても、親子にこにこくらぶで出会う赤ちゃんに対しても同じだ。
一人ひとりに意思がある。言葉がつたなくても、目や声や全身で表現している。
こんな小さな子たちにも〇〇したいという意思を感じ、そんな命の営みを尊いと感じることができる。

一人ひとりのペースや気持ちをなるべく尊重し、寄り添ってくれる存在がいるガイア自然学校という環境。
それは単純に大人の人数が多い少ないということだけではなく、
関わる大人のマインドが重要で肝なのだ。
だからたとえ大人が少ない時でも、子どもたちと信頼関係があれば子どもたちは安心して離れて自らあそぶ。
依存ではなく自立し、挑戦していけるように、
その子の個性やペースに合わせてあそびながらサポートしていく。
また時には、大人自身が全力であそんだり、
子どもたちも巻き込んで子どもの想像以上の体験や楽しさを提供もする。
大人が楽しんでいる姿を見る子どもは、みんな笑顔なのだ。
これらはどちらも簡単なことではないので、
そんな在り方ができるように大人も成長していくことを目指していく。
机上論でなく、日々の活動とふりかえりという実践の積み重ねで気づき、つかみ取っていく。
Gリーダーという経験は、彼ら自身を子どもから大人へ変えていくものだ。
保護者の皆様には、彼らの成長途上を温かい目で見ていただきたく、力を貸して頂きたい。
「体調確認と活動報告」だけのコミュニケーションから、もう一歩先のお話や関係ができたら素敵だ。

魅力的な自然と人にあふれるガイア自然学校の根底にあるこだわりはやはり、人を尊重するということだ。     

       【文:守屋 謙】