卒業や入学の春、別れと出会いの春である。 仕事柄、この季節はいつも慌ただしいということもあってか、気持ちが揺れ動く日々だ。 15人という大所帯のGリーダー13期生を送り出した。彼らが築いてきたものは計り知れない。 多くの子ども達との信頼関係、後輩リーダーからの憧れなど、形にはできない価値を生み出し、 また彼ら自身も成長していくことでガイア自然学校のミッションに大きく貢献してくれたと思っている。 Gリーダーにとってガイア自然学校に所属することは、簡単なことではないかもしれない。 行きたい時だけ行く大学のサークル感覚では務まらないのだ。 最初にガイアに入るきっかけは様々だ。 「子どもが好き」「自然が好き」だけでなく、 「優しい先輩たちがいてみんな仲が良さそうな雰囲気だから、なんとなく。」という声もよく聞く。 きっかけは何であれ、続けているリーダーはガイアにいる価値を何かしら実感しているのだろう。 Gリーダーは大変だ。子どもたちの安全を守らなければいけない。 土日に研修や活動があるため、平日に学業やバイトをがんばっている。 ボランティアなので金銭的に得るものはない。 学年が上がってくれば年間を通した各活動の役割も担うようになり、 周りのことを考えて行動することも求められる。 残念だが4年間は続けずに、途中で辞めることを選ぶリーダーもいる。 やり遂げて卒業するリーダーを送り出す温かい気持ちと、 途中で辞めていくリーダーと別れる虚無感が入り乱れるから、 自分自身の気持ちが揺れ動く春なのだと改めて思う。 卒業生たちのリアルな言葉をいくつか紹介したい。 「俺はガイアに入って本当に大切な親友や仲間が沢山できた!これはどんな人でも腹を割って 話すことができるガイアの場のおかげだと思ってる。」 「大学生活の4年間が楽しくて充実したものになった理由の1つに、やっぱりガイアがあるなーと思います。 優しくて面白いガイアの人たち。行けば必ず笑うことがあるし居場所を作ってくれてたと思います。 そして、ガイアがなかったら頑張ったり試行錯誤したりすることを、大学生活の中であまり 経験しなかったと思います。この経験って大変だったけど学びが多くて成長できたなと感じています。」 「なんだかんだ4年間、自分はすごく楽しかったし何より成長できる場だったなって思ってます。 実は今、会社の新人研修でガイアの室内研修と本当に全く同じようなことやったりしてます。 会社ではこれを実践するのは現場になるから間違えられないし大変、でもガイアでは活動で実践できる。 しかも間違えてもなんとかなる状態だから、ガイアでプチ社会経験積めたなぁって今心底役に立ってます。」 「五感を通した自然や人との触れ合いによる一人ひとりの心の育成を図る」という事業の目的を、 少しは達成できたような嬉しい気持ちにさせてくれる言葉のプレゼントだ。 さあ、また今年度もがんばっていこう! 【文:守屋 謙】 |