9月25〜27日の3日間にわたって行われた、
  4年生Gリーダー企画による「プロジェクトG」研修。
  
  毎年恒例となっている研修で、今までもいろいろな場所を歩いてきた。
  富山大学〜能登島、金沢〜東尋坊、立山室堂〜浜黒崎、能登島周遊、
  氷見〜輪島、芦原〜松汰枝浜、岩峅寺〜氷見など、どれも苦しく楽しい思い出だ。
  
  今年は総勢45人のGリーダーが8班に分かれ、
  高岡古城公園から宇奈月温泉までの約70キロを歩いた。

  僕も含め職員3人も班に入り、体にムチ打ち一緒に歩いた。(笑)
  
  スタート直後から雨風に見舞われ、靴の中はぐっしょり。
  コンビニで熱いカップラーメンを胃に流し込み、
  旧街道にある駄菓子屋のおばちゃんの優しさに心も温かくなった。
  歩くルートの近くで仕事中のガイアOBと久しぶりに再会して元気をもらったり、
  温泉で体の芯から温まったりして仮眠しつつ進んだ。
  深夜から夜明けにかけても歩き続け、
  全班が3日目の昼に宇奈月温泉にゴールした。
  
  多くの人から、「何のために歩くの?(笑)」と聞かれる。
  一つに絞っていうなら、「Gリーダーの絆を深めるため」だろう。
  
  1年生から4年生までが混ざったグループで、道中いろいろな話をする、
  寝食を共にする、辛い体験を共有する、達成感を共に味わうのだ。
  一人ひとりが疲れていて痛みや苦しみに耐え忍びながらも、
  仲間がいるから笑って癒し合い歩ききれたという体験は、彼らの絆を確実に深くした。
  
  
  では、Gリーダーの絆が深まることをなぜ大切にしているのか、
  それは、子ども達が安心していられる場を守り続けるためだ。
  
  例えば活動中、先輩後輩の壁のせいで思っていることを言い合えず
  ピリピリした空気間の中で、子どもが楽しく遊べるだろうか。
  また助け合ったり思いやる精神がないGリーダー同士で、
  どちらかが無理をしているところで子ども達の安全は保証されるのだろうか。
  
  全国の自然学校や自然体験活動団体で、
  その日限りのボランティアで活動をしているところは少なくない。
  それぞれの事情も理解できなくはない。
  だからこそ、ガイア自然学校の特徴であり大きな魅力である
  Gリーダーという存在は、これからも大切にしたい。
  
  彼らの言葉や行動が子ども達に与える影響は少なくない。
  責任とやりがいを感じながら彼らは成長していくのだ。

  
  彼らの優しさに守られ、たくましさに憧れ、
  「将来、Gリーダーになりたい」ということを伝えてくれていた子ども達が、
  大学1年生として仲間に加わる日は遠くないだろう。
  
  そんな日がくることを楽しみに、一歩ずつ歩んでいきたい。
  【文:守屋 謙】